エアコンプレッサーの調圧逆止弁の働きとは?仕組みと役割を徹底解説
エアコンプレッサーに搭載される「調圧逆止弁」は、空気の逆流を防ぎながら、システム内の圧力を適正にコントロールする重要部品です。
この記事では、エアコンプレッサーにおける調圧逆止弁の仕組みと役割について解説します。
調圧逆止弁の主な役割
1. 逆流防止機能
タンクや配管内の圧縮空気が、停止中のコンプレッサー側へ戻ってしまうのを防ぎます。
もし逆流が起きると、モーターの再起動に過大な負荷がかかり、焼損や故障の原因になります。
2. 圧力の安定化
タンク側の圧力とコンプレッサー側の圧力を適切に分離することで、始動時の負荷軽減とシステム全体の圧力バランス安定に貢献します。
3. 安全性の確保
調圧逆止弁は、圧力スイッチや安全弁と連携し、設定圧力以上の過剰圧縮を防ぎます。結果として、圧力容器の破損やエア漏れ事故のリスクを低減します。

調圧弁との違い
似た名称の「調圧弁(レギュレーター)」と混同されやすいですが、役割は異なります。
調圧弁と調圧逆止弁の違い
- 調圧弁(レギュレーター):下流側に供給する圧力を一定に保つ。
- 調圧逆止弁:逆流を防ぎつつ、コンプレッサーとタンクの圧力関係を安定させる
つまり、調圧逆止弁は逆止機能と圧力調整を兼ね備えた複合機能部品です。
故障や不具合のサイン
調圧逆止弁にトラブルが起きると、以下のような現象が見られます。
調圧逆止弁のトラブルサイン
- コンプレッサー停止後に「シューッ」というエア漏れ音が続く
- 再起動時にモーターが重く回りにくい
- タンク側からコンプレッサーへ空気が逆流する

このような場合、弁のシート摩耗や異物噛み込みが考えられるため、早めの点検・交換が必要です。
まとめ
エアコンプレッサーの調圧逆止弁は
- 逆流防止
- 圧力の安定化
- 安全性の確保
といった重要な役割を果たす部品です。
見えない小さな部品ですが、故障すれば全体の運転効率や寿命に大きく影響します。
定期的なメンテナンスや点検で、長期的に安定した圧縮空気供給を実現しましょう。
不具合の原因が分からない、点検頻度を知りたい等、気になることがありましたら是非お問い合わせ下さい。

