コンプレッサーのエアードライヤーとは?仕組みと必要性、選定のポイントを解説
目次
誰に向けた記事か?
- 製造業や工場設備の担当者
- 中小企業の経営者・保全責任者
- コンプレッサー導入を検討している方
エアードライヤーとは?
エアードライヤーとは、コンプレッサーで圧縮された空気から水分を除去する装置です。
圧縮空気には、目に見えない水分が多く含まれています。
これを放置すると、機械や配管の腐食、エアツールの故障、生産品質の低下など、さまざまなトラブルの原因になります。

なぜエアードライヤーが必要なのか?
圧縮空気に水分が含まれる理由
空気中には常に水蒸気が含まれており、圧縮することでその濃度が高まります。
これが冷却されると凝縮し、「ドレン水(結露水)」として現れます。
エアードライヤーの役割
- 水分除去による機器保護
- 製品の品質保持(例:塗装ムラの防止、エア駆動装置の正常作動)
- 配管やバルブの錆防止による保全コストの削減

エアードライヤーの種類と仕組み
種類 | 特徴 | 向いている用途 |
冷凍式エアードライヤー | 一般的。冷却して水分を除去 | 標準的な工場用途 |
吸着式エアードライヤー | 露点温度が低い。超乾燥空気が必要な場合に対応 | 半導体・医療・塗装工程など |
メンブレン式 | コンパクト。電源不要なものもあり | 小規模ラインや屋外設置機器向け |
選定時のポイント
エアードライヤーの導入にあたっては、以下の点を考慮する必要があります。
- 使用する空気量(処理風量)
- 必要な露点(空気の乾燥度)
- 使用環境の温度と湿度
- 設置スペースとメンテナンス性
- コスト(初期費用+ランニングコスト)
エアードライヤーが設置されたエアコンプレッサーもあるので、用途やスペース等を考慮した上での選定をしましょう。

よくあるトラブルと対策
トラブル例 | 原因 | 対策 |
水が配管から出てくる | ドライヤーの能力不足/ドレン処理不良 | 処理風量の見直し・定期点検 |
冷凍式が結露で停止 | 室温が低すぎる | 使用環境の見直し・保温対策 |
吸着剤の劣化 | 交換周期超過 | 定期メンテナンスを確実に行う |
まとめ:エアードライヤーは空気品質を守る要
「空気は乾燥していて当たり前」と感じる背景には、この装置の存在があります。
適切なドライヤーを選び、定期的に点検・保守を行うことが、生産トラブルの回避とコスト削減につながります。
気になることがありましたら是非お問い合わせください。