コンプレッサーのモーターの役割と寿命を延ばすポイントを解説

エアコンプレッサーの心臓部といえるのがモーターです。

圧縮機本体(スクリューやピストン)を駆動し、安定した圧縮空気を供給するためには、モーターの健全な運転が不可欠です。

今回は、コンプレッサーに搭載されるモーターの役割・種類・寿命を左右する要因、そして長持ちさせるための管理方法について解説します。

コンプレッサーのモーターの役割

コンプレッサーは電動モーターで駆動されるのが一般的です。

モーターは電気エネルギーを回転運動に変換し、プーリーや直結方式で
圧縮機本体を動かします。

モーターに求められる性能

  • 安定性:一定の回転数で駆動し、安定した吐出圧を維持する。
  • 効率性:省エネ設計やインバータ制御により電力使用を最適化。
  • 耐久性:連続運転に耐えうる設計が求められる。
モーター

使用されるモーターの種類

  1. 三相誘導モーター
    ・産業用コンプレッサーで主流。信頼性が高く堅牢。
  2. インバータモーター
    ・可変速制御が可能。負荷に応じて回転数を変え、省エネに効果的。
  3. 直流モーター(小型・可搬型)
    ・ポータブルコンプレッサーや車載用途で使用。

モーター寿命を左右する要因

故障に繋がる原因

  • 過負荷運転:定格を超える電流が流れると巻線や絶縁が劣化。
  • 冷却不足:吸気口の詰まりや周囲温度の上昇は寿命を縮める。
  • 電源品質:電圧変動や相欠相はモーター故障の大きな要因。
  • 振動・軸ずれ:ベアリング摩耗やカップリング不良による負担。
モーター分解

モーターを長持ちさせる管理ポイント

  1. 定期点検
    ・絶縁抵抗値の測定、ベアリング音の確認を行う。
  2. 冷却経路の確保
    ・吸排気口を塞がないよう設置し、定期的に清掃する。
  3. 適正な電源管理
    ・電圧・電流を監視し、異常があれば早期に対応。
  4. インバータ制御の活用
    ・省エネ効果とともに、モーターへの負荷を軽減できる。

モーターを分解した際、よく見る不具合はベアリング摩耗です。

シャフトを受けるベアリングの摩耗によって芯がズレ、回転がおぼつかなくなります。

ベアリング交換のみであればコストは安く済みますが、放置することでコイル焼けなどを起こすと、途端に修理コストが跳ね上がります

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ベアリング故障

まとめ

コンプレッサーのモーターは、安定した圧縮空気を供給するための駆動源であり、その寿命は適切な運転条件とメンテナンスに大きく左右されます。

定期点検と環境管理を徹底することで、モーターは数十年にわたり稼働させることも可能です。

有限会社清水機械では、コンプレッサー本体だけでなくモーター点検・修理・更新提案まで幅広くサポートしています。

安定した生産ラインの維持に向けて、ぜひご相談ください。

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