空気漏れによる損失量とコスト換算を徹底解説!圧力・漏れ穴径ごとの目安表
工場や設備で使用するエアコンプレッサーにおいて、見逃されがちなのが「空気漏れ(エアリーク)」です。
小さなピンホールや老朽化した継手からの漏れでも、年間で数十万円規模のエネルギーロスにつながることがあります。
この記事では、圧力(MPa)と漏れ穴径(φ)ごとに、どれだけの空気損失と金額換算になるかを分かりやすくまとめます。
漏れ穴径ごとの損失量(例:0.7MPaの場合)
漏れ穴径 (φ mm) | 漏れ流量 (m³/min) | 年間損失(24h運転) | 年間コスト(電力単価15円/kWh換算) |
φ0.5 | 約0.04 | 約21,000 m³ | 約35,000円 |
φ1.0 | 約0.16 | 約84,000 m³ | 約140,000円 |
φ2.0 | 約0.63 | 約330,000 m³ | 約550,000円 |
φ3.0 | 約1.4 | 約730,000 m³ | 約1,200,000円 |
※圧力0.7MPa、運転時間8,000h/年、コンプレッサー効率を考慮して換算
※電力コストは概算
圧力が上がると損失も増える
同じ穴径でも、圧力が0.5MPa → 0.7MPa → 0.9MPaと上がるほど漏れ量は増加します。
例えばφ1mmの穴で比較すると…
- 0.5MPa: 約0.11 m³/min
- 0.7MPa: 約0.16 m³/min
- 0.9MPa: 約0.20 m³/min
空気漏れを放置し圧力を高めてカバーする運用は、そのまま漏れ損失増=コスト増につながるのです。

空気漏れは「見えない電気代」
エアコンプレッサーの消費電力のうち、20〜30%が空気漏れで失われている工場もあると言われています。
特に以下の箇所は要注意です。
- 継手部・配管のねじ接続部
- ゴムホースの劣化や亀裂
- バルブやシール部の摩耗
- ドレン排出口の閉め忘れ
メーカーによってコンプレッサーに使用される部品や構造が変わってくるため、発生しやすい要因にも個体差が出ます。

対策とコスト削減効果
- 定期的なリークチェック(石鹸水、超音波リークディテクター)
- 老朽化した配管・ホースの交換
- 圧力を必要以上に上げない
これらの対策を行うだけで、年間の電力コスト削減につながります。

まとめ
- 小さな穴でも、24時間運転では数十万円の損失になる
- 圧力が高いほど損失は増加する
- 空気漏れは「見えないコスト」=放置すると大きな電気代に直結
まずは一度、自社設備のリーク調査を行うことをおすすめします。
空気漏れ箇所の特定が難しい、空気漏れしているか分からないが知りたい等、
気になることがありましたら是非お問い合わせください。