「修理屋のちょこっと為になる話」コラム

Vol.006 圧縮機の保守

コンプレッサは工場の重要な動力源→日常のこまめな点検が必要

1.日常点検の必要性

日常点検・定期点検整備は省エネの第一歩です。一定期間の使用期間(メンテナンスサイクル)を過ぎると、故障発生の可能性が急激に上昇します。日常点検を行うことにより、突然のトラブルを減らし、好調な稼働を維持する事ができます。

「日常点検事例」
読む・・・圧力、温度、電流等のデータ
見る・・・ドレンの排出、油や水の漏れ、潤滑油の量・色
聞く・・・異常音、Vベルトのスリップ、エアの漏れ、うなり
感じる・・・異常振動、発熱、ボルト・ナットの緩み、におい

2.定期整備の必要性

工場の重要な動力源を計画的かつ安定して供給するためには、コンプレッサが正常に稼働していることが重要です。その為には「予防保全」(整備サイクルを活用して、定期的な整備を実施することによりトラブルの未然防止を図る)を行うことが大切です。

メリット・・・
①定期整備は問題点の早期発見とトラブルの未然防止。
②安心・安全・安定稼働に貢献。
③定期点検を実施することで寿命延長が図れる
④省エネに貢献

デメリット・・・
トラブルが発生していないのに整備費がかかる。

「日常点検」と「定期整備」で機械や設備を常に最適な状態を保つことお勧めします。

3.オイル(潤滑油)について

大多数の圧縮機の潤滑油の役割
・圧縮熱の除去
・潤滑
・シール

空気と激しく撹拌されながら運連されるため、圧縮熱を受けるとともに水分とも結合し易くなる

①酸素と結合して、分子が肥大(高温特性)粘度上昇⇒スラッジ化⇒劣化⇒発火
②ドレンと結合して乳化が進む(水分離性)乳化⇒緑化⇒粘度上昇⇒スラッジ化⇒劣化

4.オイル(潤滑油)とドレン管理

オイル(潤滑油)はコンプレッサーにとって血液です。日常保守の管理ポイントはオイル(潤滑油)とドレン管理に集約されます。
*オイルフリー機では、インタークーラーからのドレン排出が管理のカギ

その1.オイル(潤滑油)

A.日常管理 安定した稼働を維持させること
① 油量・・・油量が不足すると、酸化・劣化が促進される
② 温度・・・油には適正温度がある。低いと低温劣化、高いと高温劣化を加速 
③ 色、におい・・・にごり、汚れ、異臭
④ ドレン排出・・・油中のドレンは大敵。錆に誘発、異常摩耗を促進。

B.オイルの定期交換 圧縮機の寿命延長を図る⇒省エネに貢献

C.潤滑油の寿命に直結する部位
エアフィルター・・・外気空気の汚れが影響(汚れた空気でも吸い込んでしまう)
オイルフィルター・・・汚れや詰りが温度上昇や異常摩耗に直結
セパレータエレメント・・・堆積した汚れが内部で劣化進行
換気・クーラ類・・・室内の温度上昇やクーラの詰りで温度上昇
異物混入・・・異物、ガスの混入、混油

その2.ドレン

空気中にふくまれる水蒸気が空気と一緒に圧縮、冷却されて、結露(水の状態になった)したものを「ドレン」と言います。これは、圧縮機の性能とは関係なく発生するもので、水分だけでなく、空気中のほこりや油などなどが混じっています。
ですからドレンの分離、排出をしないと、圧縮機や末端の機械に対し錆など様々ないたずらをします。

ドレンによる弊害
・ドレンによる配管・機器の腐食
・ドレンとダストが結びつき、ラインフィルターを詰まらせる
・ドレンとの接触により製品の品質をおとす。

「修理屋のちょこっと為になる話」コラム