コンプレッサーの寿命を15年以上に!設備担当者が知っておくべき長寿命化の5大ポイント
目次
■ この記事はこんな方におすすめ
- 工場・施設でコンプレッサーを運用している保全担当者・設備管理者
- コンプレッサーの更新時期や買い替え判断に迷っている方
- コンプレッサーのメンテナンス頻度や寿命の目安を知りたい方
- 経年劣化や故障が気になるが、何から手をつければいいか分からない方
コンプレッサーの「耐用年数」とは?法定基準と実際の寿命の違い
まず知っておきたいのが、法定耐用年数と実際の使用寿命は異なるという点です。
コンプレッサーの法定耐用年数(税法上)
減価償却資産として扱う場合、税法上の耐用年数は以下の通りです
コンプレッサーの種類 | 法定耐用年数 |
一般産業用 | 10年 |
冷凍・冷蔵設備用 | 6~8年 |
小型・ポータブル機器 | 約5年 |
※この年数はあくまで会計処理上の基準であり、機械の実際の寿命を示すものではありません。
実際の寿命(物理的耐用年数)
実務上、コンプレッサーの寿命は10〜15年が一般的です。
使用状況やメンテナンス次第では20年近く持つこともあります。
こまめに整備された40年程前のコンプレッサーの内部が
まだ使えるくらい綺麗だったこともあります。

コンプレッサーの寿命を延ばす5つのポイント
単にサービスマンによる点検だけでなく、気にかけて見てみると分かるポイントも幾つか存在します
1. 定期的なメンテナンスを怠らない
メンテナンス頻度は寿命に直結します。
最低でも年1回、昼夜稼働している様な現場では
稼働時間3000時間からの点検を推奨しています。
稼働時間によって点検の内容も変わってきます。

2. オイルやフィルター類の適切な交換
潤滑油やオイルフィルター、エアフィルターは使用時間や
環境に応じて定期的に交換が必要になります。
詰まりや劣化はモーターやシリンダーの故障原因になります。
潤滑油の色が黒くなる、量が減った際に自身で交換される
お客様もいらっしゃいます。

3. 異音・振動などの前兆を見逃さない
- 異音(カラカラ、ゴトゴト)
- 過熱(触れないほど熱い)
- 吐出圧力の低下
- 起動の不安定化
これらが見られた場合、すぐに点検を依頼しましょう。

4. 過負荷・連続稼働を避ける
設計圧力を超えた状態での連続運転はVベルトやベアリングの摩耗を早めます。
コンプレッサーの定格容量を超えないよう運用することが
長寿命化のカギです。
現場に合ったエアコンプレッサーを選定したい場合は
是非ご相談ください。

5. 設置環境を見直す
高温多湿・粉塵が多い場所は過熱により寿命へ悪影響を与えます。
点検の際に清掃を行なうと、前が見えないくらい埃が出ることも珍しくないです。
定期的にカバー内部や吸気口の清掃を行い、冷却効率と吸気効率を高めましょう。

まとめ:コンプレッサーの寿命は知識と管理で延ばせる
コンプレッサーの法定耐用年数はあくまで会計上の目安であり、実際の寿命は使い方と保守次第で大きく変わります。
「メンテナンス頻度」「異常兆候の早期対応」「適切な稼働環境」の3つを意識すれば、10年を超える長寿命運用も十分に可能です。
気になることがありましたら是非お問い合わせください。