食品工場にオイルフリー機は必要?給油式との違いと選定の考え方

食品工場でコンプレッサーを更新する際、「本当にオイルフリー機が必要なのか?」という相談を受けることがあります。
オイルフリー機は一般的に給油式より導入費用が高いため、できればコストを抑えたいと考えるのは当然です。
しかし食品工場では、圧縮空気も製造工程の一部として考える必要があります。
この記事では、オイルフリー機と給油機の違いと選定の考え方について解説します。
食品工場で圧縮空気が使われる場面
食品工場では次のような用途で圧縮空気が使用されています。
・製品の搬送
・充填機や包装機の駆動
・容器や包装材へのエアブロー
・原料の撹拌や移送
・PETボトル成形
これらの工程では、圧縮空気が直接または間接的に食品へ接触する可能性があります。
そのため、空気中に油分や異物が混入すると品質問題につながる恐れがあります。
食品安全規格であるFSSC22000やHACCPの考え方でも、圧縮空気の品質管理が求められており、オイルフリーコンプレッサーの採用が推奨されています。

給油式なら絶対にダメなのか?
結論から言うと、給油式コンプレッサーが直ちに使用不可というわけではありません。
高性能なミストセパレータやオイルミストフィルターを組み合わせれば、油分を大幅に除去できます。しかしフィルターは消耗品であり、劣化や破損によって性能が低下する可能性があります。また、配管内部に長年蓄積した油分が剥がれて流出するケースもあります。
つまり給油式は「油を除去する管理」が必要なのに対し、オイルフリー機は「そもそも圧縮室に油を使用しない」という考え方です。
食品製造のリスク低減という観点では、オイルフリー機の方が有利といえるでしょう。

オイルフリー機が特におすすめなケース
次のような工場ではオイルフリー機の導入を検討する価値があります。
・食品にエアが直接触れる工程がある
・FSSC22000やISO22000を取得している
・大手食品メーカー向け製品を製造している
・異物混入リスクを極力減らしたい
・品質監査が厳しい
実際に食品・飲料業界では、オイルフリー機が広く採用されています。クラス0認証を取得したオイルフリーコンプレッサーを指定する企業も増えています。

オイルフリー機でも安心しきれない
注意したいのは、オイルフリー機だから絶対安全というわけではないことです。
圧縮空気の品質を悪化させる要因は油分だけではありません。
・水分
・サビや粉じん
・配管内部の異物
・細菌や微生物
これらの対策として、エアドライヤーやラインフィルターの設置、定期的な配管点検も重要になります。
圧縮空気の品質はコンプレッサー単体ではなく、システム全体で考える必要があります。

まとめ
食品工場においてオイルフリー機は必須と法律で定められているわけではありません。
しかし、食品安全や品質管理の観点から見ると、導入するメリットは非常に大きいと言えます。
特に食品へ圧縮空気が接触する工程がある場合や、FSSC22000などの認証取得を目指す場合は、オイルフリー機の採用が有力な選択肢となります。
一方で、オイルフリー機を導入しただけで安心するのではなく、ドライヤーやフィルターを含めた圧縮空気システム全体の管理が重要です。
「コンプレッサーの種類」ではなく、「食品を守るためにどのレベルの空気品質が必要か」という視点で選定することが、食品工場の安定した品質維持につながります。
オイルフリーコンプレッサーの更新を考えている、点検コストはどれくらい変わるかなど、気になることがありましたら是非お問い合わせ下さい。


